橘玲氏の人生は攻略できるを読んで

今日は昼食で風邪の妻と子供の食事を作った後、洗い物をして、ライティングを行ったあと、頭の切り替えも含め、橘玲氏の「人生は攻略できる」という書籍に目を通している。

 

私個人としては、これは本当に良書だと思う。

 

特に、10代後半から20代前半の若く、思考への柔軟性が高いうちに目を通しておくとより好ましいと思う。

 

まだ半分目を通した程度であるが、若年層、ミドル手前の層にとっても、アラフォーにとっても、参考になる事項が多くある。

 

ひとつピックアップすると、収入を増やす方法として、

  1. 人的資本を大きくする
  2. 人的資本を長く運用する
  3. 世帯内の人的資本の数を増やす

という3点、特に3を重要視している。

 

もっと端的にいうと、「共働きで、夫婦ともにキャリアが途切れないのが一番で、専業主夫、主婦は損」という意味合いである。

これは本当にその通りと思うところであり、日本の税制、病気・事故などで働けなくなる、リスクヘッジなども踏まえて、夫婦がキャリアを継続し(自営・法人経営なら安定的に)稼ぎ続けられることは、とても重要なことと考えている。

 

大変そうなのが、夫が転勤族で、妻がパートか専業主婦というパターンだ。

 

妻がキャリアを積み上げても、夫の転勤があり、単身赴任を選べず、夫について行かざるを得なくなれば、妻のキャリアは一時的に途切れてしまうこととなる。

 

また、夫の側も、長男や一人っ子などの事情で、両親のために実家近くに帰るという事態もありうる。(もちろん、両親を呼び寄せるという手もあるだろうが、簡単にはいかないだろう)

 

都内ならともかく、地方都市で転勤がないとなると、できる仕事は限られ、給与レンジも地方になるほど下がる。

 

理想としては、「夫・妻ともに転勤のない仕事」「どちらかが法人経営や自営業で、かつ場所にとらわれにくい仕事をしている」などのケースであろう。

もう一つ重要なのが、実際子育てをしてみて、「夫か妻が産休・育休に入っても、その後に戻る場所があり、かつ仕事と家事・子育てを両立できる体制(本人+家族・親族・友人の支え)」で、出産後の数年間をうまく乗り切れるかがとても大切だ。

実際に男性として育児をかなり行ってきて、「乳児は本当に一時たりとも目は離せない」ということを痛感している。

そして、全てが子供主体となるので、「かわいいけど、自分の世界が意識しないとどんどん狭まる」ということも感じる。

 

橘玲氏は、「専業主婦は2億円損をする」という書籍も出しておられる。こちらはまだ読んでいないが、女性(もちろん男性も)がキャリアを中断し、マミートラック・パピートラックになることや、正社員のポジションを手放すこと、専業主婦・専業主夫になってしまうことは、大きなマイナスなのだ。

 

そして、専業主婦・主夫に自分でなりたくてなるというは一つの生き方なので、これは尊重すべきと思う。

 

ただ、夫の不協力や、家族・親族・友人を頼りにくい状態で、不本意にどちらかがキャリアトラックから降りたり、戻ったけどしんどい・・という状況をなくせるよう、夫自身、また双方の職場、またフリーランスなどならそれぞれの立場で、キャリアを失うことのない仕組みや社会の制度、そして、男性も育休取る、女性も育児落ち着いたらはやくキャリアトラックに戻れるなど、「戻れるのが普通だよね」という空気や、リモートワーク、保育の充実などで、戻りやすい仕組みをもっと社会全体が積極的に取り入れていくのが望ましいと思う。

 

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